2020年東京オリンピックの正式種目にも選ばれたボルダリング。
TVなどで壁の中を自由に飛び回る姿を見ているとワクワクして子供に戻ったような気持ちになりませんか?
ボルダリングに興味があるけど、何から始めればいいか分からない人も多いでしょう。
例えば、こんなことで悩んでいませんか?
- もう40代だけどボルダリングなんて出来るかな?
- スポーツ初心者にはとても無理だよね?
- 興味はあるけど、始めるには何を準備すればいいの?
先に結論を言うと、ボルダリングは何歳からでも始められる初心者にもオススメのスポーツです!
そうは言っても未経験の分野に飛び込むのは勇気がいりますよね?特にスポーツの経験がない人は、最初の一歩を踏み出せずにいると思います。
そこで今回は、私がボルダリングを始めるときに悩んだことを元に、初心者の人がボルダリングを始めるときの注意点とボルダリングの魅力を解説します。
あなたにとっての素敵な趣味が見つかるお手伝いが出来れば幸いです。
ボルダリングってどんなスポーツ?初心者にも分かりやすく解説
ボルダリングの語源boulder(ボルダー)とは巨石・石ころという意味です。自然の巨石や石ころを登っている様子を boulder ing(ボルダリング)と言います。
本来は高さ1m~5mの岩を自分の体だけで登るスポーツでしたが、今では室内の人口壁に付いたホールド(突起物)を使って登るボルダリングが一般的です。
ではボルダリングがどんなスポーツなのか詳しく見ていきましょう。
初心者が知っておきたいボルダリングの基本ルール
ボルダリングは高さ4m〜5mの人工壁に付いている無数のホールドを登っていきます。
へー、じゃあホールドを使って適当に上まで登ったらゴールなんだね?
それは違います!きちんとルールがあるので、始める前に確認しておきましょう。
ボルダリングの基本ルールは3つです。
- スタートは両足が浮いてから
- 決まったホールドしか使えない
- ゴールは3秒くらい保持する
ボルダリングジムでも最初に教わるルールなので、覚えておくとスムーズにボルダリングを始められます。
スタートは両足が浮いてから
ボルダリングでは登るコースのことを「課題」と呼びます。課題には色着きのテープが貼ってあり、それぞれの難易度を示しています。
課題(コース)登るときはスタートホールドを両手で持ち、地面から足を浮かせます。この両足が浮いた状態がスタート体勢になります。
地面に足が着いたままスタートするのはルール違反なので、一度両足を地面から浮かせてスタートしてください。
決まったホールドしか使えない
ボルダリングは壁に付いている無数の突起物(ホールド)を使ってゴールを目指すスポーツです。初心者の人に勘違いされがちですが、どのホールドを使ってもいいわけではありません。
登る課題ごとに使えるホールドが決まっていて、決められたホールドだけに手や足を置くことができます。
初めてジムに行くと登る課題を見ても、どのホールドを使っていいか分かりにくいことも多いです。そんな人のために2つポイントを教えておきます。
- 登るときに使えるホールドを見つけるポイント
- ① ホールドの色で見分ける
② テープの色で見分ける
① ホールドの色で見分ける
ボルダリングジムに行くと1つの壁に複数の課題が作られているので、初心者はどの課題を登るのか見分けるのが難しいです。
そこでジム側の工夫として登る課題を1つの色で統一して分かりやすくしてあります。
課題を登るときに使うホールドの色を同じ色にして、そのホールドだけに手足を置けるようにしてあります。
自分が登る課題を見失ったら「同じ色を登る!」と覚えておきましょう。
② テープの色で見分ける
色々な動きをつけて、登ることに飽きさせないのもボルダリングジムの仕事です。そのため課題によってはホールドの色を統一できない場合もあります。
そんな店舗ではテープを使い課題を見分けるようにしてあります。登る課題のホールドに同じ色のテープを付け、テープの付いたホールドのみ使ってゴールを目指すのです。
ホールドの色かテープの色で見分ける!と覚えておくと良いですね。
ゴールは3秒くらい保持する
ボルダリングのゴール判定は、両手でゴールホールドを持って安定したらOKとされています。安定の目安として約3秒ホールドを持っていれば良いというのが一般的です。
片手でタッチしたり、両手で持ってもすぐに落ちたりした場合は未完登となるので登り直しになります。
ゴールマッチの瞬間は気が抜けやすいので、最後まで集中して登りましょう!
40歳からでも始められる?最初は誰でも初心者、年齢は関係ありません!
ボルダリングと聞くと、腕力があって若い人達がやっているスポーツと思う人が多いでしょう。
ですがボルダリングを始めるのに年齢や腕力は関係ないんです!
あんな急な壁を登るんだから力がないと無理じゃないの?中年にはちょっと難しそうだなぁ
私もそう思っていました。ですが実際にボルダリングジムに行ってみると、50代の方も数人いらっしゃって、その中の1人は女性だったんです。
皆さんめちゃめちゃ元気で、難しい課題もバリバリ登っていますよ!
若いうちに始めれば有利ですが、それを言ってはキリがありません。30代、40代の人でも運動不足を解消するためボルダリングに挑戦している人はたくさんいます。
悩んでいるなら一度挑戦してみましょう!きっとボルダリングの魅力にハマってしまいますよ♪
運動初心者にオススメ!ボルダリングの5つの魅力
ボルダリングに興味があるけど、いままで運動したことが無いから自信がない。そんな人も少なくないと思います。
私も全くの運動初心者で、ボルダリングを始めたのは39歳のときでした。運動初心者だった私が夢中になれたボルダリングの魅力。
それは次の5つです。
- 達成感を味わえる「0→1を達成できる」
- 遊び感覚でできるから続けやすい
- 頭も使う楽しいスポーツ
- 自分のレベルに合わせて成長できる
- 体の引き締め効果がある
それぞれ見ていきましょう。
達成感を味わえる「0→1を達成できる」
30代を過ぎると仕事も効率的にこなせるようになり、入社当初に比べ仕事での達成感を感じにくくなってしまいます。
刺激が少ないのは退屈ですよね?
ボルダリングなら簡単に達成感を得ることが出来るんです!
ボルダリングの課題には色々な難易度があり、それぞれ長くても1分程度でゴールできます。自分の力だけでスタートからゴールまで到達できた時の達成感は凄まじく、思わずニヤニヤしてしまうほど嬉しいものです。
こんなに簡単に0→1を達成できるスポーツは他にありません!課題は無数にあるので、達成感を何度でも味わえるんです。
仕事やプライベートで達成感を感じていない人にオススメのスポーツです。
遊び感覚でできるから続けやすい
小さい頃に土手をよじ登ったり、壁を登ったりして遊んだことはありません?
ボルダリングは昔いたずらしてた頃のワクワクを思い出させてくれるスポーツなんです。
元いたずらっ子にはオススメ!昔と違って登っても怒られませんよ(笑)
ジムで登っているときも遊んでいる感覚なので、楽しく継続できます。
頭も使う楽しいスポーツ
ボルダリングをやっていると「腕の力がないと登れないよね!」と友人や仕事の同僚から言われます。
たしかに力が必要な場面もありますが、力だけでは登れないのがボルダリングの面白いところです。
その証拠に、現役の消防士さんやスポーツジムで身体を鍛えている筋肉ムキムキのお兄さんが登りにくるんですが、筋肉に頼って無理やり登ってしまい意外とゴールできないこともあります。
登れない理由は、腕の力だけで登っていると前腕に乳酸がたまり、ホールドを持つ力が無くなってしまうからです。
ホールドの位置に対してどこに重心を持ってくれば楽に登ることができるか?どんな風に持てば持ちやすいか?などしっかり考えて登らないとゴールに辿り着けません。
落ちた理由を考え、どこを改善すればより楽に登れるか?トライ&エラーを繰り返して完登に近づけるのもボルダリングの魅力の1つです。
力の弱い女性や子供がスイスイ登ったりするのもボルダリングの面白さ!考えてゴールまで登れたときは、カチッっとパズルのピースが嵌ったような感覚を味わえます♪
自分のレベルに合わせて楽しく成長できる
ボルダリングにはグレードと呼ばれる課題の難易度を表すものがあります。ジムによって表記のしかたに違いがあり、8級~2段やA~Jといった数字やアルファベットが使われています。
グレードの見方を載せておきます。
グレード(級~段) | 8級 | 7級 | 6級 | 5級 | 4級 | 3級 | 2級 | 1級 | 初段 | 二段 |
グレード(A~J) | A | B | C | D | E | F | G | H | I | J |
難易度 | 子供でも登れる | 小学生でも登れる | 女性でもいける | ここまでが初心者 | 脱初心者 | ドヤれる! | スゴイ! | ヤバイ! | 異次元 | 神 |
ボルダリングは、このように細かくグレード分けされているので、自分の力量に合わせて順番に攻略していくことができます。
子供の頃にやったRPGのレベル上げに似ていますね。
グレードが上がるにつれ今の力量よりほんの少し難しくなっているので、「全く手も足もでない!」なんてこともなく、モチベーションを維持しやすくなっています。
楽しみながらレベルアップできるなんて素敵なスポーツですね。
体の引き締め効果が高い
30代を過ぎると体重やお腹の脂肪が気になり始めるころです。
シェイプアップを目的にボルダリングを始める人も少なくありません。
私も39歳のときに健康診断の結果を見て、何か運動を始めようと決意しました。
このときボルダリングを選んだのは正解でした。なぜならボルダリングのムーブ(動き)には体を捻る動作が多く、それがお腹周りの脂肪を落とすのを助けてくれたからです。
腹筋だけでなく、背筋や足の筋肉といった代謝を助けてくれる場所を積極的に使うので、無駄に付いている贅肉たちもドンドン消費してくれます。
食事だけではなかなか痩せない!引き締まった体を目指したい!そんな人にオススメのスポーツです。
初心者は最初の一歩が恥ずかしい?上手なボルダリングジムの選び方
ボルダリング楽しそう!興味でてきたけど、1人でジムに行くの恥ずかしいな。どんなジムを選べばいいんだろ?
ボルダリングに限らず、最初の一歩を踏み出すのは勇気がいりますよね?
年を取ると周りも落ち着いて、一緒に遊ぶ友達も減ってきますからね。
ジム選びに苦労した経験を元に、初心者の人がボルダリングジムを選ぶときのポイントを紹介します。
ボルダリングジム選びのポイント
① 通いやすい場所を選ぶ
② 施設の内容が充実した店を選ぶ
③ 会員の多い人気のある店を選ぶ
通いやすい場所を選ぶ
どんなジムがいいか悩んでいるなら、家から一番近いジムを選びましょう。
私の住んでいる地域にはボルダリングジムがなく、車で1時間以上走らないといけません。仕事帰りはもちろん、休日もなかなか登りに行けません。
最初の頃は、登りたいと思ったときに登れないのが一番のストレスでした。
ボルダリングに興味がある時点で、ハマる可能性が高いです!
始めは何も考えず「近くのボルダリングジム」で検索してみるのもオススメです。
施設の内容が充実したジムを選ぶ
ボルダリングジムも大小様々あり、大きな店舗になるとボルダリングのアイテムを販売している店や、コーヒーや食事を提供してくれるお店もあります。
友達やパートナーを連れて行く場合は、更衣室やトイレも重要。
小さなお店だと、全て共用になっているので女性は敬遠してしまうかもしれません。
ボルダリングが初めての人は腕がすぐに疲れてしまいます。そのため休憩スペースが充実しているジムを選ぶのも大事なポイントです。
会員の多い人気のある店を選ぶ
ボルダリングは1人で登るスポーツですが、仲間とのコミュニケーションも大事です。
攻略できない課題を同じレベルの人と相談しながら登ることを「セッション」と言います。セッションするかどうかで、課題を登れる確率は大きく変わってきます。
特に初心者のうちはアドバイスをしてくれる人がいるだけで安心できるものです。
そのためなるべく会員の多い大型の店を選びましょう。
相談を受けながら登っているうちに仲間もできて、ボルダリングを継続するモチベーションにもなります。
会員が多いと、自分と同じレベルの人もいます。登るのを失敗しても恥ずかしくありませんよ(笑)
初心者にオススメのクライミングジムはGR(グラビティリサーチ)
初心者にオススメしたいのが、GR(グラビティリサーチ)
大型チェーン店の少ないボルダリングジムの中でも多数の店舗があり、商業施設の中に入っている店舗もあるので、初心者でも入りやすい空気になっています。
登山専門の好日山荘が運営しているためボルダリングや登山用のアイテムもショップにて多数販売してあり、登山やキャンプに興味がある人は買い物も楽しめます。
GRが初心者にオススメな理由はスタートパックがあることです。
ジムのスタッフが初心者の方に登り方やマナーを丁寧に教えてくれます。予約不要なのも嬉しいポイントですね。
初心者必見!ボルダリングに必要なアイテム
初めてボルダリングに行く場合、どんな物を持って行けばいいのか分かりませんよね?
そこで最初はコレだけ持って行けばOK!というものを5つ紹介します。
ボルダリングを楽しむためにも忘れずに持って行きましょう。
登るときはピタッとした靴下がオススメ
ボルダリングで壁を登るときは専用のクライミングシューズを履きます。シューズはレンタルがありますが、靴下は貸し出しがありません。
履いている靴下でもいいのですが、ボルダリングは激しいスポーツのため登っていると靴がズレて動きにくい場合があります。最悪登っている最中に靴が脱げてしまいます。
クライミングシューズを履く場合は、薄くてピタッとした靴下がオススメです!
靴下がフィットしてると靴がズレにくくなり、登るときに違和感を感じずにすみます。
ボルダリング専用のソックスがあるので、薄めの靴下を持っていない方は先に買っておきましょう。
登るときは動きやすい服装がオススメ
ボルダリングをするときの服装に決まりはありません。コレっという決まりはありませんが、動きやすい服装で行くことをオススメします。
私が普段登っている服装はこんな感じです。
- ボルダリングにオススメの服装
- ・ストレッチの効いたパンツorゆったりしたパンツ
・上着はTシャツかロングTシャツ
パンツはストレッチの効いた物を用意しましょう。理由は足を高く上げる動きが多いからです。
硬い生地のジーンズやチノパンだと服が引っかかって動きにくいです。ジャージやゆったりとしたパンツを持っていくと良いでしょう。
上はTシャツで大丈夫です。こちらもゆったりとしたサイズを持っていくと動きやすいですね。
ボルダリングは腕に擦り傷が付きやすいので、気になる人はロングTシャツを持って行きましょう。
登り終わったあとの着替えを準備しよう
ボルダリングジムではホールドを持ちやすくするために粉チョークを付けます。そのため部屋の中に粉チョークが常に舞っています。
オシャレな服で登ると粉チョークで服が汚れてしまいます。汚れたまま車に乗るのも抵抗がありますよね?きちんと着替えを準備しておきましょう。
着替え終わった服にチョークが付いているので、それを入れるビニール袋も持って行くと便利ですね。
飲み物・軽食・お菓子を持っていこう
飲み物はほとんどの店舗で置いてありますが、食べ物は販売していない所が多いです。
ボルダリングはハードな運動なのでお腹が空きます。体内の糖分が不足すると力が出ないため、エネルギー補給用に甘いお菓子やおにぎりなどの軽食を持っていきましょう。
飲み物も種類が少ないので、自分が好きな物を持っていくと良いです。
デジカメやスマホスタンドがあると便利
ボルダリングはなかなか体験する機会がありません。せっかく登りに行くなら写真や動画を残しておきたいですよね。
デジカメを用意しておくとお子さんやパートナーの登る姿を撮影できます。
お互いに登っている場合はスマホスタンドでカメラを固定しておけば自分の登る姿を残せるのでオススメです。
私も自分のムーブ(動き)を確認するために、よく動画を取っています。そのときにスマホスタンドがあると便利ですよ。
初心者でも知っておきたいボルダリングの注意点
ボルダリングを始めるなら知っておきたい注意点がいくつかあります。知らないとケガをしたり物を壊したりするので、事前に注意点を確認しておきましょう。
- 爪を切っておく
- 指輪やアクセサリーは外しておく
- 髪が長い人は結んでおく
それぞれ説明しますね。
爪を切っておく
ボルダリングで使うホールドには指先だけで持つものがたくさんあります。そんな小さいホールドを持つときに爪が長いとケガをする恐れがあります。
できるだけ短く切っておけば安心して登ることができます。
目安としては、深爪にならない程度です。付け爪も剥がれる可能性があるので、外してから登りましょう。
指輪やアクセサリーは外して登る
ホールドを持つときに指輪をしているとキズが入ったり、指輪自体が変形したりするので、必ず外して登りましょう。
特にシルバーの指輪は変形しやすいので、注意してください。
ブレスレットやネックレスなどもホールドに引っかかって壊れてしまうことがあるので、外して登りましょう。
髪が長い人は結んでおく
髪が長いと視界が狭くなり登りにくいです。視界が悪いと次のホールドを取りに行く際に突き指などのケガをする恐れがあります。
髪の長い人はゴムで後ろに結び、前髪だけ気になる人はヘアピンで視界を確保しましょう。
注意点を守って安全にボルダリングを楽しんでくださいね。
【まとめ】何歳から初めてもOK!ボルダリングは初心者でも楽しめる最高のスポーツ!
「年齢が高くスポーツの経験も少ない」そんなインドア派の人でも始められるのがボルダリング。
全くの運動初心者でも楽しめるボルダリングの魅力をおさらいしておきましょう。
- 誰でも簡単に達成感を味わえる「0→1を達成できる」
- 遊び感覚でできるから飽きずに続けやすい
- 力だけじゃなく頭も使う楽しいスポーツ
- 自分のレベルに合わせて成長できるグレードシステム
- 全身の筋肉を使うから体の引き締め効果がある
初心者が1人でも楽しみながら成長できるのがボルダリングの魅力です。そしてジムには同じ課題を頑張る初心者仲間がたくさんいます。
同じ趣味を楽しむ仲間がすぐにできますよ♪
まずは勇気を出して飛び込んでみましょう!
ボルダリングとの出会いで、あなたの生活が素敵に輝くことを願っています。